マルセル・デュシャン【at the Age of 85】
マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp 1887 - 1968年)フランス・ノルマンディ地方出身の芸術家。20世紀美術に最も影響を与えた人物の一人。兄の影響から、絵画を学び画家としてスタートしますが、1912年で絵画を放棄。その後未完の大作「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」大ガラスを制作。1913年には、大量生産された既成品を用いたオブジェを制作。これらを「レディ・メイド」と呼んだ。大量生産品を用いることで職人的な美術作品の一点ものという概念を否定し、「美とは何か」という美術における最大の問題に触れた。この概念は、ポップアートや廃物芸術、ジャンクアート、アッサンブラージュなど後の様々な美術の領域に影響を与えた。ピカビアとの関係によりダダ、ブルトンとの関わりにおいてシュルレアリズムの両者の美術運動への関わりによりダダイスト・シュルレアリストとも言われる。また、30代後半より、制作を引退(死後、作品が見つかっているので不確か)。この「沈黙」について、ヨゼフ・ボイスは「デュシャンの沈黙は過大評価されている」と言った。チェス好きとしても有名で、その腕前はセミプロレベルだったと言われている。2004年には、ここ日本でも大阪国立国際美術館の開館記念展にて「デュシャン展」が開催されています。 本書は、1945年にアメリカの雑誌に掲載されたデュシャンのポートレート写真「at the age of 85」に関する書籍です。この雑誌に掲載された当初、デュシャンは58歳でした。しかしながら彼は、タイトルに「85歳の時に」と付けました。写真というメディアは、その当初、現在の瞬間を記録するために用いられ、現在を記録するということが主な写真の持つ特質でした。それを彼は、タイムマシーンのように使いました。1945年のその時まで、このような使用方法は存在しませんでした。本書には、最近になってFriedrich Kieslerによって発見されたスクリプトと、デュシャンの専門家であるHerbert Molderingsによるデュシャンの革新的なポートレート写真とコンセプチュアルな写真の使用方法についての記述をしています。 出版社: Walter Koning, Koln タイプ: ペーパーバック 言語: 英語 ページ数: 144ページ サイズ: 19.5 x 13.2 cm 状態: 新刊 その他: カラー図版20点
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