ヴォルフガング・ティルマンス【What s wrong with redistribution?】
ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans, 1968年 - )ドイツ・レムシャイト出身の芸術家。。現在は、ベルリンとロンドンを拠点に活動を行う。交換留学でイングランドを訪れ、1990年から1992年に南イングランドのボーンマス大学にて学ぶ。1994年には、NYに一年滞在。1992年頃より、ロンドンのクラブやゲイカルチャーなど、自身の友人や若い世代の人々の「現在」を写したスナップ写真や、それらの写真を掲載した雑誌によって注目を浴びる。2000年には、ターナー賞を写真家として、そしてイギリス人以外の芸術家として、初めて受賞する。 彼の目線で切り取られた写真は、ある種のコンテクストを含み、様々な実験的試みがなされる現像過程や、空間的に配置され、額装ではなくピンやテープで留められた展示まで、一貫した制作姿勢を見ることが出来る。一部の展覧会でのシリーズを見た人は、タイポロジー的だとも評している。 本書は、2005年に始まる、テーブル上に写真やテキスト、オブジェクトを構成した新たなコラージュ作品と言えるインスタレーション「truth study center」をまとめた書籍になります。 「truth study center」は、展示の行われる現地の状況や現在の問題など、錯綜した現実を捉えるためにティルマンスが考え出した方法であり、展示に際して、様々な意見や視点を並置すべくテーブル上のオブジェクトが所定の位置に構成され、各テーブルの配置は図面により厳密決定されます。また、木製のテーブルもティルマンス自身によってデザインされ、その幅はイギリスの標準的なドアのサイズである198cmに、奥行きは4つの異なるサイズに規定されています。 書籍全面に高解像度で印刷された「truth study center」のドキュメントのほか、展示風景や、ティルマンスの作成した図面などを320ページに渡って紹介しています。 また、バーミンガム大学の美術史教授であるThomas McDonoughによる、ハンナ・ヘッヒからロバート・ラウシェンバーグまで20世紀のコラージュ作品のコンテクストを論じたエッセイを収録しているほか、作品の内容にズームインしたり、サイズの制約上小さくプリントされたテキストを読み取れるようフレネルレンズ(拡大鏡)が付属しています。 出版社: Walther Konig タイプ: ハードカバー 言語: 英語 ページ数: 320ページ サイズ: 28,5 x 24,8 cm 状態: 新刊 その他: 作品図版200点
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