ドナルド・ジャッド(Donald Clarence Judd 1928年 - 1994年)アメリカ合衆国・ミーズリ州出身。20世紀を代表する画家・彫刻家・美術評論家であり、ミニマル・アートを代表するアーティストの一人でもある(ジャッド本人はこのムーブメントの作家として扱われることに否定的であった)。近代彫刻の新しい流れをもたらし、アルミニウムなどの産業素材を使用した彫刻作品を制作。
哲学を学んだ後、Rudolf WittkowerやMeyer Schapiroの元で美術史の修士号を目指し、またニューヨークのArt Students League of New Yorkの夜間学校にも参加した。1959年から1965年には、主要なアート雑誌に美術批評を書いた。画家・版画家としてスタートさせ、50年代には抽象表現主義に影響を受けた作品を制作、初個展も開催する。60年代に入ると立体作品へと手法を移行し、「スタック」シリーズや「スペシフィック・オブジェクト」と呼ばれる四角い箱を並べた作品などを展開。80年代には数々の建築プロジェクトを手掛け、建築論も展開。1968年、ジャッドは1870年にNicolas Whyteが設計した5階立ての建物を購入し、住居とスタジオとして使用した。

本書は、Judd Foundationと共同で出版されました。

「椅子の芸術性とは、芸術との類似ではなく、椅子としての合理性、有用性、スケールである」
- ドナルド・ジャッド

本書には、1970年から1991年にかけて、ニューヨークのスプリング・ストリート101番地とテキサス州プレシディオ郡の住居と仕事場のためにデザインされた100点以上の家具が掲載されています。
この書籍では、スプリング・ストリート101番地にある自宅とスタジオの改装中に着手し、その後、テキサス州マーファの自宅の家具を揃える際に、苦心したジャッドの家具デザインを紹介しています。
これらの家具デザインは、称賛されているジャッドの芸術作品のフォームや存在感の率直さを体現しているだけでなく、独自の飾り気のない機能性も備えています。
書籍内には、詳細な図面、素材について、そして空間内での配置と機能を垣間見るカラー写真が掲載され、ジャッドの作品の中心的な側面を概観するだけでなく、機能性や形状、そしてマスプロダクションにおけるデザインの可能性に対する深い関心について、彼の理解を詳しく説明しています。

出版社：　　MACK
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　英語
ページ数：　448ページ
サイズ：　　15.2 x 22.9 cm
状態：　　　新刊
その他：　　スリーブケース入り
刊行年：　　2024年
ISBN：　　 9781915743213