ヘレン・フランケンサーラー【Painting without Rules】

ヘレン・フランケンサーラー(Helen Frankenthaler 1928年 - 2011年)アメリカ合衆国・ニューヨーク出身の画家。1960年代に始まったカラーフィールド・ペインティングを代表する画家でもある。アーシル・ゴーキー、ヴァシリー・カンディンスキー、ジャクソン・ポロックなどから影響をうけながら抽象表現主義の独自のスタイルを築き上げ、抽象表現主義のプロセスに新しい方向性を見出したといわれる手法を発見する。下塗りをしていないキャンバス(ロウ・キャンバス)上に薄く溶いた絵の具を染み込ませ直接描く「ステイニング (Staining)」という技法を開発。
この手法は、重力だけではなく、素材の持つ特徴によりコントロールの出来ない部分が生まれる。オイルの滲みは、ポロックのドリッピングをより抒情的な方向へ展開させたと言える。(「山と海」はその最初の作例とされている)。この新しい試みにより、男性支配のニューヨーク・スクールにおいて重要な作家の一人となり、モーリス・ルイスや他の画家たちに大いに影響を与えた。

本書は、2024年9月27日から2025年1月26日まで、イタリア・フィレンツェのPalazzo Strozziにて開催された展覧会を機に刊行されました。
戦後アメリカの第二世代の抽象画家として知られるヘレン・フランケンサーラーは、抽象表現主義からカラーフィールド・ペインティングへの移行において極めて重要な役割を果たしました。
60年以上にわたる彼女の芸術家としてのキャリアは、ルールに捉われない絵画へのアプローチ、変幻自在な想像力、そして即興的な表現力でアメリカの美術史を塗り替えました。
フランケンサーラーは、革新的な「ソーク・ステイン」技法を用いて、色彩と形態の新たな関係性を探求し、抽象絵画の可能性を広げ、現代の芸術家へのインスピレーションを与え続けています。
本書では、1953年から2002年までに制作された絵画と、ロバート・マザウェル、ケネス・ノーランド、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、アン・トゥルイットなどの作品を並行して掲載し、フランケンサーラーの芸術的親和性、影響、友情についてまとめています。

出版社:  Marsilio Arte
タイプ:  ハードカバー
言語:   英語
サイズ:  29.6 x 24.7 cm
状態:   新品
ページ数: 240ページ
図版:   カラー図版150点
刊行年:  2024年
ISBN:   9791254632192

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7,370円(内税)

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