ジョン・ケージ ( John Cage 1912年 - 1992年 ) アメリカ出身の音楽家。
実験音楽家、作曲家、詩人、きのこ研究家であり、音楽・芸術の分野に大きな影響を与えた人物。1934年から1937年にかけて、シェーンベルクに師事。1940年には、プリペアド・ピアノを考案。この頃、ブラック・マウンテンカレッジで教鞭も執る。1952年には「4’33」を制作。この作品が制作された1950年代には、中国の易などを用い、”偶然性”を取り入れた「チャンス・オペレーション」などを生み出した。それまでの西洋音楽になかった”偶然性の音楽”を創始する。

本書は、2015年に刊行された書籍の拡張版のペーパーバック仕様です。この拡張版では新たに、細菌学者でありケージの愛好家であるデイビッド・ローズによるエッセイと、9つ目のパートが追加されました。
16年以上の歳月をかけて構成された”John Cage's Diary: How to Improve the World (You Will Only Make Matters Worse)”は、ケージの最も予見的な個人的な作品と言えます。観察、逸話、妄想、ジョークの貯蔵庫のようなケージの生きた時代の彼自身の日記であり、今を生きる私達にとっては、まるで予言のようなケージの書物です。素晴らしい遊びの感覚だけでなく、目的を持ってどうやって世界を育てて行くのか、戦後以降の音楽について、ケージは横断を試みました。
ケージは日記の記述に、IBMセレクトリック・タイプライターを使用し、文字数の計算や書体のアプリケーション、そして行ごとの文字数もチャンス・オペレーションによって決定しました。それぞれのページの言葉たちは、音波を示唆するように美しく、そして見たことのない珍しい視覚的な差異を生み出しました。
この書籍は、それらの美しさを完全にカバーするため、月曜日から年ごとに区切り9つのパートに構成されました。また18つの書体使用し、それらはチャンス・オペレーションによって決められています。
書籍の制作には当時の出版元の協力がなされています。

出版社：　　Siglio
タイプ：　　ペーパーバック
言語：　　　英語
ページ数：　200ページ
サイズ：　　21.5 x 15.1 cm
状態：　　　新刊
その他：　　図版200点
刊行年：　　2019年
ISBN：　　 9781938221217