リチャード・プリンス (Richard Prince 1949年 - )アメリカ合衆国・パナマ運河地帯出身の芸術家。1975年より、マルボロ・マンが馬に乗って荒野を走る、マールボロのタバコの広告写真をもとに作られた「無題（カウボーイ）」など、広告やポップ・カルチャーの象徴的なイメージを元に制作（re-photograph）した写真作品で、一躍ポスト・モダニズムを代表する芸術家となった。広告やメディアによって広く流通しているイメージを作品に流用する動向は「シュミレーショニズム」と呼ばれ、高度な消費社会を批評的に捉えた作風が評価される一方、アートにおける作品のオリジナリティーについての議論を呼んだ。
85年より制作が始められた、キャンバスに文字で一行または、数行に渡るジョークを書いた「Joke paintings」シリーズや、ロマンス小説のカバーをインクジェットプリンタでキャンバスにプリントした上から絵具を塗るという過程で、エロティックなナースを描いた2003年発表の『Nurse Paintings』シリーズを制作。1980年のニューヨークでの初個展以来、1988年と2007年にヴェネツィア・ビエンナーレ、1992年のドクメンタ9、2007年ニューヨークのグッゲンハイムなど各地で展覧会を開催。

本書は、2008年10月11月にフランス・パリのGalerie Patrick Seguinにて行われた展覧会時に同時刊行されました。この展覧会は、ガゴシアンギャラリーによるコーディネートで行われ、本書籍もガゴシアンより刊行されています。全ての作品は、その当時の最新作であり2008年作となります。プリンス自身のコレクションから雑誌やミッドセンチュリーの家具が使用されたインスタレーション作品となっています。また、「To Collect is to Compare」と題されたValerie Duponchelle氏によるインタビューが含まれています。

出版社：　　Gagosian Gallery
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　英語
ページ数：　87ページ
サイズ：　　24.8 x 17.8 cm
状態：　　　新品
刊行年：　　2009年
ISBN： 9781932598933