フィンセント・ファン・ゴッホ（Vincent van Gogh, 1853 - 90）オランダ出身のポスト印象派を代表する画家。オランダ南部のズンデルトで牧師の家庭に生まれます。画商として働いたのち、各地で色々な職を経て聖職者を目指すようになります。しかし自身の熱意と聖職者の勉強との乖離を感じて挫折、1880年に画家を志し絵の勉強を始めた。パリに移り住んだ1885年ごろから、大胆な筆のタッチによる描写と表現主義的な色彩による作風を追求し、1888年からは、南仏のアルルに移りゴーギャンとの共同生活をする。この時期には、アルルの跳ね橋、ひまわり、種を蒔く人など代表作を製作しています。しかし、画家としての経済的な成功は得られず、ゴーギャンとの関係の悪化などから、次第に精神を病み、病院や診療所に入所し、狂気と戦いながらも独自の絵画作品を制作し続けた。ゴッホの死後、作品の評価が高まり、後のフォービスムやドイツ表現主義など20世紀の美術の大きな影響と残した。

1990年、二人の写真家で芸術愛好家のDanilo De MarcoとMario Donderoは、フィンセント・ファン・ゴッホの生涯の詳細を探るため、ヨーロッパを徒歩と列車で旅した彼の軌跡を辿りました。
ゴッホの作品への愛と知識を武器に、彼らはオランダからイギリス、ベルギー、フランスを旅し、ゴッホが1世紀前に見たであろう景色を追いました。また、美術史家のGloria Fossiの助けにより、ゴッホの優れた精神をより深く理解し、体験し、文脈化するために、ゴッホの個人的な手紙やその他の歴史的文書から洞察を得ました。
この美しい書籍には、250枚を超える白黒とフルカラーの図版が随所に掲載され、ゴッホの芸術にインスピレーションを与えた風景、建築、肖像画、文化的参照がまとめられており、生き生きと描かれています。著者は、ゴッホの表現とヴィンテージ写真、そして現代の写真を並べ、時間の経過だけでなく、筆遣い一つ一つが見事に表現するゴッホのユニークな芸術を示しています。
ゴッホが生まれたオランダから晩年のフランスまで、37年間に訪れた場所全てが探索されており、ゴッホの物語を伝えています。

出版社：　　Harper Collins Publishers
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　英語
サイズ：　　26.7 x 22.9 cm
ページ数：　240ページ
状態：　　　新品
刊行年：　　2020年
ISBN：　　 9780063085176