フランク・アウエルバッハ【Speaking and Painting】
フランク・アウエルバッハ(Frank Auerbach, 1931 - )ドイツ・ベルリンでユダヤ系の両親のもとに生まれ、1939年ナチスの迫害を避け、イギリスに送られます。残った両親は、強制収容所で1943年に亡くなります。戦後、セント・マーチンズ、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートなどでアートを学び、1956年の初個展後、欧米各地で展覧会を開催しています。1978年にヘイワード・ギャラリーにて大規模な回顧展、1986年にはヴェネツィア・ビエンナーレのイギリス代表として参加し、シグマー・ポルケと共に金獅子賞を受賞しています。 絵画の彫刻的側面への意識と、リアリズムと抽象、そして心理的内省を融合させた彼の作品は、戦後の絵画を新しい方向へと導きました。 また、School of Londonの一人として、ルシアン・フロイドやフランシス・ベーコンと密接な交友関係を持ったほか、長年に渡って教育にも携わり、ジェニー・サヴィル、セシリー・ブラウン、エイドリアン・ガーニー、アンソニー ミカレフなど人物表現を探求している現代の画家たちにも大きな影響を与えています。 80歳を超えた現在も、戦後直後から住み続けている北ロンドンにて友人、家族、周囲の人々などをモチーフに制作を続けています。 本書は、初めてアウエルバッハのモデルを務めた1978年から交友を持つ、美術史家・キュレーターのCatherine Lampertが、彼との会話や残されたインタビューから、その画家としての人生、制作手法、哲学についての貴重な洞察をまとめた書籍となります。 難民の子供としての経験、1950年代から60年代のロンドンのアート界での経験、ルシアン・フロイド、フランシス・ベーコン、レオン・コソフらとの友情、長いキャリアを通じた絵画へのアプローチなど、アウエルバッハの人生を形作ってきた場所や人々、インスピレーションについて、アーティスト自身の言葉を強調しながら振り返ります。 作品だけでなく、現実をとらえる方法について、アウエルバッハがどのようにアプローチしていたかを深く知るための、必読書と言える一冊となっています。 出版社: Thames and Hudson タイプ: ペーパーバック ページ数: 240ページ 言語: 英語 サイズ: 23 x 15 cm 状態: 新品
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