ワンゲチ・ムトゥ【Black Soil Poems】

ワンゲチ・ムトゥ (Wangechi Mutu 1972年 - )ケニア・ナイロビ出身のアメリカ合衆国の芸術家。映像、絵画、彫刻、パフォーマンス作品で知られている。セルフイメージ、ジェンダー構造、文化的トラウマ、環境破壊、美と権力の概念などの問題を探究しながら、女性の身体を演出するコラージュ・ペインティングやインスタレーション、ビデオパフォーマンスなどの作品を制作。1990年代にニューヨークに移住し、The New School for Social ResearchとParsons School of Art and Designにて美術と人類学を学ぶ。1996年に、Cooper Union for the Advancement of the Arts and ScienceにてBFAを取得、2000年にYale School of Artにて彫刻の修士号を取得。メトロポリタン美術館のファサードプロジェクトの彫刻作品も完成し、作品は、ニューヨーク近代美術館やテートモダンなど世界の主要な美術館に収蔵されている。
現在もニューヨークを拠点に活動を行なっている。

本書は、2025年にイタリア・ローマのGalleria Borgheseにて開催の展覧会を機に刊行されました。
アメリカ系ケニア人芸術家のブロンズ作品とルネサンス美の殿堂であるボルゲーゼ美術館の至宝のかつてない対話。
この書籍のタイトル「Black Soil Poems」は、ムトゥの作品の持つ二面性、詩的で神話的でなりながら、現代の社会的・物質的分脈と深く結びついていることを示唆しています。
雨に濡れた粘土のように豊かで柔軟な「黒い土」は、ボルゲーゼ美術館の秘密の庭園をはじめとする様々な場所に現れ、アーティストの想像力を掻き立てます。土から彫刻が湧き出るように、まるで原始的な力によって形作られ、物語、神話、記憶、詩に形を与えているかのようです。
この比喩は、彼女の作品が持つ創造力と変容力を強調しています。物質性に根差しながらも、未来の多様な解釈に開かれているのです。
ムトゥの作品は、ボルゲーゼ美術館の歴史的かつ象徴的な建築に新たな語彙をもたらします。彫刻、インスタレーション、そして映像を通して、彼女は美術館空間への革新的なアプローチを提案します。階層性、永続性、そして固定された意味に挑戦するものです。作品たちは、浮遊、流動性、断片化といった手法を用いて、コレクションの視覚的な重みと権威に疑問を投げかけます。その方法において、美術館はもはや静的なオブジェの容器ではなく、喪失、適応、再構成によって形作られる絶えず変化する生きた有機体として提示されます。
キュレーターCloé Perroneによる展覧会の構想の背景とテーマを分析したテキストに加え、drienne Edwards、Ekow Eshun、Francesco Freddolini、Ilaria Puri Puriniによる4つのエッセイ、そしてEshunとワンゲチ・ムトゥの対談が収録されています。豊富な図版を通して、読者はギャラリーの豪華な部屋や庭園で展開された展覧会とアメリカン・アカデミーでの外部展示に至るまでの過程を辿ることができます。

出版社:  Lenz
タイプ:  ハードカバー
言語:   英語
サイズ:  31 x 25 cm
ページ数: 184ページ
状態:   新品
刊行年:  2025年
ISBN:   9791280579805

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