ゲルハルト・リューム(Gerhard Rühm, 1930 - )は、オーストリアの作曲家、ビジュアルアーティストです。ウィーン国立音楽大学でピアノと作曲を学んだ後、作曲家Josef Matthias Hauerに弟子入りし、12音技法を学びます。1950年代の初めから、音響詩、言葉による作品、視覚詩、フォトモンタージュ、書籍などの製作活動や、ウィーンの文学グループ『ウィーナー・グルッペ』の創設者の一人として活動を行います。また、ハンブルク美術大学の教授として教鞭を執る他、オーストリアの作家協会『Grazer Autorenversammlung』の会長も務めました。
音楽、言語、ジェスチャー、ビジュアルの境界に位置する彼の非常に独創的な芸術作品は、多くの賞を受賞するなど、高い評価を受けています。
本書は、ドローイング、視覚詩、ビジュアル・ミュージックなど、リュームのビジュアル作品を取り上げた、2017年の秋にウィーンで開催された回顧展に合わせて刊行された書籍になります。豊富な作品図版と共に、哲学的・芸術的視点からの3つのエッセイの他、アーティスト自身へのインタビューを収録。
クロスオーバーやインターメディアといったコンセプトがアートに普及する以前から、言葉とイメージ、言葉と音楽、書き言葉とドローイングなどの間の空間をめぐり、コンセプチュアルで洗練された手法によって表現の枠を広げる、リュームの創作活動を知る一冊となっています。
出版社: Hatje Cantz
タイプ: ハードカバー
言語: ドイツ語、英語
ページ数: 264ページ
サイズ: 28 x 23.5 cm
状態: 新刊
その他: 図版310点