クルト・シュヴィッタース(Kurt Schwitters, 1887年 - 1948年)ドイツ北部ハノーファー出身。第一次大戦後のダダイスムの流れを汲む、ドイツの芸術運動『メルツ』の創始者であるアーティストです。ドレスデンの芸術アカデミーにて学び、表現主義的な絵画作品を制作・発表。その後1918年に、ベルリンのアヴァンギャルドのメンバーであった、ラウル・ハウスマン、ハンナ・ヘッヒ、ハンス(ジャン)・アルプらとの出会いから、彼が「すべてが破壊されてしまい、新しいものは断片から作らなければならなかった。それが『メルツ』だ。」と語る、新たな芸術運動として『メルツ』を構想し、『メルツ絵画』と呼ばれる日常の中にあるラベル、バスのチケット、布、木片などのオブジェクトを用いたコラージュ作品の制作を開始。
新たな芸術を模索する雑誌『メルツ』を刊行し、その他にも、アーティストブック、彫刻、空間を使った作品、音響詩など様々な作品を生み出しています。また、『メルツバウ(メルツ建築)』の構想も行った。
芸術のあり方を拡張するメルツの思想は、ジャスパー・ジョーンズ、ロバート・ラウシェンバーグ、エドゥアルド・パオロッツィ、リチャード・ハミルトン、ヨーゼフ・ボイス等多くの現代アーティストに影響を与えている。
本書は、2020年6月に刊行されたクルト・シュヴィッタースの「Merz」(メルツ)に関する最新の調査をまとめた一冊です。シュヴィッタースの邸宅で、発見された豊富な資料を掲載しています。
出版社: Hirmer
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 136ページ
サイズ: 20.5 x 14 cm
状態: 新品
その他: カラー図版80点、書籍デザイン: Marion Blomeyer
刊行年: 2020年
ISBN: 9783777434469