ロバート・フランク (Robert Frank 1924年 - 2019年) スイス・チューリヒ出身の写真家、ドキュメンタリー映画製作者。1947年にアメリカ合衆国へ渡りバイナショナルとなる。現代を代表する写真家の一人でもある。1958年に刊行された代表作「The Americans」は、当時のアメリカ社会を第三者の目線で捉えた新鮮でニュアンスある見方が評され、現代のトックビルとされた。また、従来の写真美学とは違った映画的なシークエンスによる見せ方は、ドキュメンタリー写真の新たな可能性を見出した。
1947年のアメリカ合衆国へ移住後、ハーパース・バザーなどのコマーシャル写真(ファッション写真)にて働く。その後、欧州を中心に様々な場所を旅しながら撮影し始め、その功績はエドワード・スタイケンやウオーカー・エヴァンズらに認められた。「ザ・ファミリー・オブ・マン」展への参加や、フォーチューン誌にて写真を発表している。1955年には、外国人として初めてグッゲンハイムの奨学金制度を取得。「アメリカの広範かつ豊富な写真による記録」を目的とし1956年までアメリカ各地を撮影する。そして、1958年に代表作「The Americans」をパリにて刊行。また、1958年以降からロバート・フランクは、16ｍmフィルムやビデオなどの映像作品を制作しており、1970年より写真を再開。

本書は、ロバート・フランクが、最初に制作した長編映画「Me and My Brother」は、1968年にヴェネチア国際映画祭で初めて上映されました。それまで、フランクの芸術を定義していたも全てが、この映画で明かされます ー 第三者としてアメリカを見ること、ビートの詩的な自由、中心的な役割の限界です。それらは、集まりとしての詩的なエッセイの復活、コラージュの形式の荒々しい映画としてのアンダーグランドの認識、そして巧みに逆説を織り交ぜ、本物に反し、詩にはポルノ、存在に対しての行動、皮肉をヒッピーのロマンチシズムに打ち負かし、カラーではなくモノクロにすることなどです。物語は、奇妙な捻れや回転を生み、荒廃した映画館で上映されいるような芸術花ない映画のように見えます。
書籍には、再編集された85分の映画のDVDファ付属され、スチル写真と台詞が掲載されています。フランクの最初の長編映画をじっくりとご覧いただける一冊です。


出版社：　　Steidl
タイプ：　　ペーパーバック
言語：　　　英語
ページ数：　72ページ
サイズ：　　30.3 x 22.6 cm
状態：　　　新品
その他：　　DVD付属