ジェニー・ホルツァー（Jenny Holzer, 1950 - ）アメリカ合衆国オハイオ州ガリポリス生まれのコンセプチュアル・アーティスト。現在はニューヨークを拠点に活動を行なう。オハイオ大学で版画・絵画を学んだのち、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで学ぶ。
バーバラ・クルーガー、シンディ・シャーマン、サラ・チャールズワース、ルイーズ・ローラーらと共に1980年代に登場したフェミニズムのアーティストの一人に属し、ワード・アートと呼ばれる言葉を使用した作品を展開。公共メディアを表現手段として積極的に活用し、ポスター、広告看板、建築、建築物へのプロジェクション、電光掲示板などを使用した大規模なインスタレーションのほか、インターネット、レースカーなどの媒体を使用したプロジェクトを手がける。近年は絵画に回帰した作品を制作。


本書は、2004年にオーストリア・ブレゲンツのKunsthaus Bregenzにて開催された、『Truth Before Power』をテーマに中東における米国の外交政策を取り上げたプロジェクトをまとめた作品集。
このプロジェクトでは、ロナルド・レーガン、ジョージ・H・W・ブッシュ、ウィリアム・ジェファーソン・クリントン、ジョージ・W・ブッシュらの大統領職を通じて展開された、複雑な意思決定と公開討論の論理的推論、武器や石油貿易、テロ戦争、9.11、FBIとCIA、米国議会による諜報機関の監視などの問題を探究します。
インスタレーションのテキストのほとんどは米国政府の文書から逐語的に取られており、その多くは書かれた際に機密されていたものです。1966年に可決された画期的な情報公開法のもとで、一部が大幅に編纂されたまま、現在すべて公開されています。
その他、詩人のアンリ・コールの第43代大統領（ジョージ・W・ブッシュ）への詩、およびホルツァー自身のテキストも含まれています。
展示の様子が大きな図版で収録されている他、機密文書についての資料、オーストリア・フェルトキルヒの聖ヨハネ騎士団教会でのインスタレーション、フォアアールベルクでのキセノン光によるプロジェクション作品を収録し、ホルツァーの大規模プロジェクトについて存分にご覧いただける一冊となっています。

出版社：　　Kunsthaus Bregenz
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　ドイツ語、英語
ページ数：　128ページ
図版：　　　100点
サイズ：　　30 x 28 cm
状態：　　　新刊