ジェニー・サヴィル (Jenny Saville 1970年 - )イングランド・ケンブリッジ出身の芸術家。1997年にはサーチ主催の「センセーション」展にも参加し、ヤング・ブリティッシュ・アーティストの一人でもある。女性を大きなキャンバスで描いた作品が知られ、肉体的なブラシタッチと独特の色彩を特徴とする。同国の画家ルシアン・フロイドや中世の画家ルーベンスなどとの特徴が類似する点もあると言われる。1992年にグラスゴー美術学校を卒業。
本書は、力強い筆使いと解剖学的な精密さで裸体を描く、イギリスを代表する画家ジェニー・サヴィルの1990年代から今日までの絵画とドローイングをまとめた画集です。
国際的な評価を得るサヴィルは、古典的なフィギュレーションと現代的な抽象表現の境界を超えて、人間の姿を描写しています。人体の回復力や脆弱性、そして社会的な影響やタブーに深い関心を持つサヴィルは、巨大な裸体を描いた作品が大半を占めており、肉体の「不完全さ」を全てそのままに表現しています。
病理学の教科書、形成外科の専門書、怪我や火傷の記録、その他の関連性のある書籍から資料を収集し、また実際に手術の見学や肉屋を訪れ、自身の制作に観察的な視点を加えています。
サヴィルの作品は、絵画におけるフィギュラティブの長い歴史を拡張し、スケール、筆使い、幅広いストローク、テクスチャーを使用し、ウィレム・デ・クーニングとフランシス・べーコンの力強いモダニズムのスタイルと紐づけられてます。またイタリア・ルネサンスの巨匠ミケランジェロに類するものでもあります。
出版社: Silvana Editoriale
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 304ページ
サイズ: 31.8 x 24.8 cm
状態: 新刊
その他: カラー図版152点
刊行年: 2023年
ISBN: 9788836650835