ジョーン・ジョナス（Joan Jonas 1936年 - )アメリカ合衆国・ニューヨーク州出身。ビデオとパフォーマンスアートの分野の先駆者として知られる同国の芸術家。
大学で美術史と彫刻を学びながら、リチャード・セラ、ジョン・ケージ、フィリップ・グラス、マース・カニンガムなど1960年代のニューヨークのアートシーンに触れ、振付家のトリシャ・ブラウンに学んでいます。始めは彫刻家として活動し、1968年からはプロセスとしてのアートの考えを取り入れ、パフォーマンス作品へと移行します。1970年代初頭からはカメラやビデオモニターを使用し、女性のイメージによる象徴的で神秘的な作品を制作。長期間日本にも滞在し、能など日本の伝統芸能に触れ、大きな影響を受けています。近年は、文学的、歴史的なテキストを使用した、パフォーマンスとデジタルメディア、マルチチャンネルのビデオインスタレーションの新たな関係性を模索する作品を手がけている。

本書は、2024年3月6日から6月2日まで、アメリカ・ニューヨークのThe Drawing Centerにて開催の展覧会を機に刊行されました。
ジョーン・ジョナスのインスタレーション、パフォーマンス、ビデオ作品は、70年代から80年代のニューヨークの前衛的な芸術を象徴しています。内容よりも形式を優先し、時間、空間、フェミニズムなどのテーマに沿った厳密な作品を生み出しました。これらの作品らも非常に重要ですが、ジョナスの多様でダイナミックな作品以外の部分も、注目すべきだと考えます。
この書籍では、芸術家の活動の十分に検討されてこなかった要素を明らかにしています。
動きとトランスクリプションの間の緊張感に魅了され、ジョナスは、周囲のものを織り混ぜ、グリッドを介して、線で構成される「endlress drawings」を開発しています。また、植物、動物、鉱物などの自然物を自身の環境とフィクションの両方から描き始めています。
書籍では、数十年にわたる彼女のドローイング’活動を年代順に検証し、また、注目すべきパフォーマンスや展覧会からの広範な図版も収録しました。

出版社：　　DABA/THE Drawing Center
タイプ：　　ペーパーバック
言語：　　　英語
ページ：　　284ページ
サイズ：　　23 x 17.6 cm
状態：　　　新品
その他：　　カラー図版319点
刊行年：　　2024年
ISBN：　　 9798988950004