ソフィ・カル【Picalso】

ソフィ・カル(Sophie Calle 1953年 - )フランス・パリ出身の芸術家。80年代より芸術活動を始め、美術機関で教育を受けていない。7年間の放浪の旅からパリに戻った後、見知らぬ人を尾行したり28人の友人や赤の他人に自身のベッドで8時間寝てもらい撮影をするという作品を制作。自身の感情や記憶を扱った作品やプライベートな感情や行為を視覚化する作品などがある。それらの作品はフィクションなのかノンフィクションなのかも分からないまま、鑑賞者は追体験し様々なことを感じる。また、作品形態は写真とテキストという組み合わせが多く、それらの展示の際の構成は、鑑賞者を彼女の世界に導く。また、彼女の書籍は、アーティストブックのように凝った作りとなっており、どの書籍もサイズ・表紙・紙・配列・印刷に至るまで、本を開くだけで、作品を見るように手に取ることができる。

本書は、2023年10月3日から2024年1月7日まで、フランス・パリのThe Musee Picasso-Parisにて開催された展覧会を機に刊行されました。
パブロ・ピカソの死後50周年を記念して、美術館は、ソフィ・カルにオテル・サレでの展示を依頼しました。近代美術の巨匠の一人であるピカソを前に、カルはピカソ美術館の空白を選び、ピカソを追放しました。上階には、彼女の家具や私物を設置し、エントランスフロアには、ゲルニカを彷彿とさせるフレスコ画を制作しました。これは、彼女自身のコレクションを巨大なコラージュのように構成したものです。
また、この展示に合わせて、カルはピカソとの「出会い」記した作品を構想しました。警備員の証言のようなキャプション、ロックダウン中に梱包された絵画など、カルの特徴ある物語の作品で、数多くの物語が構築されています。
この書籍は、親しみやすい形式で、聖書と創造紙を交互に掲載しアーティストブックのようにデザインされており、読者を詩的で独特な世界に引き込みます。イヴ=アラン・ボワによる「Picassiette」と題されたエッセイには、カルの作品におけるこれらの「出会い」を再文脈し、記憶、欠如、消失、さらに不在といった彼女のお気に入りのテーマを再考します。

出版社:  Atelier EXB
タイプ:  ペーパーバック
言語:   英語
サイズ:  22.1 x 17.3 cm
ページ数: 196ページ
状態:   新品
刊行年:  2023年
ISBN:   9782365113885

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