マース・カニングハム【Marce Cunningham’s Events: Key Concepts】
マース・カニングハム(Merce Cunningham 1919年 - 2009年)アメリカ合衆国ワシントン州出身の舞踏家/振付家。シアトルのコーニッシュ・スクール(現在のコーニッシュ・カレッジ)にてダンスや演劇を学ぶなかでマーサ・グレアムの目に止まり、1939年からニューヨークにて、グレアムのダンス・カンパニーに参加する。彼のダンスにおける革新的な活動は、1940年代に現代音楽の作曲家ジョン・ケージとの出会いによって始まった。カニンガムは音楽とダンスの分離を提案し、ダンスの構造に動きのランダムなモンタージュという偶然性の要素を取り込んだ作品を発表した。1970年代以降は、フィルムやヴィデオ、コンピュータといったテクノロジーを使用し、表現メディアの境界を拡張する試みを行うなど、カニンガムの作品は舞台芸術というジャンルを超えた多大な影響を与えている。 本書は、パフォーマンスアート理論家でthe CUNY Graduate Centerの教授Claire Bishopによるマース・カニングハムの公開参加型イベントの歴史と意義を紐解いた一冊です。 マース・カニングハムは、1964年から亡くなるまでの間に、800以上のイベントを行いました。各イベントは、カニングハムのレパートリーからの抜粋、制作途中の作品の一部分、そして新作を組み合わせ、それぞれ異なるシークエンスで構成され、いずれも約90分間の講演でした。 これらのイベントは、美術館、ギャラリー、スポーツ施設、劇場、公共広場、テレビなどで上演されました。美術史の観点から書かれたダンス史を担う本書は、カニングハムの革新的な形式を理解するための新たなアプローチを紹介します。Bishopは、これらのイベントは、キュレーションとリミックスという現代の文化を予見するものであり、同時にマース・カニングハム・ダンス・カンパニーの歴史を辿る理想的な視点を提供するものだと主張しています。最後に、美術館におけるダンスという問いに立ち返り、これらのイベントが鑑賞者の視点と振り付けの現代的発展にどのような可能性をもたらすかについて考察しています。 出版社: Walther Konig タイプ: ペーパーバック 言語: 英語 サイズ: 21.6 x 13.5 cm 状態: 新品 ページ数: 120ページ その他: 白黒図版65点 刊行年: 2025年 ISBN: 9783753307169
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