1943年にアメリカの発明家であり科学者の、エドウィン・H・ランドは、彼の娘から「なぜ撮影した写真をすぐに見れないの?」と問いかけられました。ランドは、すぐにこの不可能に見える要求に答えるための技術を考え始めます。こうしてポラロイド・インスタント・フォトグラフィーの物語が始まり、写真の撮影と作成において革命を起こしました。そしてそれは、その科学的な成果以上に、芸術表現に刺激的な新しい領域を用意するものでした。世界中の数多くの写真家がその影響を受けることとなり、ポラロイドは、20世紀の終わりから今日まで、芸術活動の一部を支え、人々を魅了してきました。
本書は、「The Polaroid Project 」と題する大規模な巡回展に合わせて刊行され、ポラロイドの技術的な革新と、ポラロイドを使用して生み出されたアートの両面からその創造性を紹介するものとなります。ポラロイド・インスタント・フォトグラフィーを、アーティストがどのように受容し、アート作品へ活用して行ったのか。アンセル・アダムス、ロバート・メープルソープ、エレン・カーリー、チャック・クロースなど多くのアーティストの作品を紹介と共に、ポラロイドの技術的な背景や、生み出されてきた様々なカメラのモデル、展覧会キュレーターや写真ライター、歴史家によるエッセイなど、ポラロイドの出現が文化全体に及ぼしたユニークな変化を解き明かす一冊となっています。
出版社: Thames & Hudson
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 288ページ
サイズ: 27.5 x 23 cm
状態: 新刊
刊行年: 2017年
ISBN: 9780500544730