ヴォルフガング・ティルマンス【Saturated Light】
ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans, 1968年 - )ドイツ・レムシャイト出身の芸術家。。現在は、ベルリンとロンドンを拠点に活動を行う。交換留学でイングランドを訪れ、1990年から1992年に南イングランドのボーンマス大学にて学ぶ。1994年には、NYに一年滞在。1992年頃より、ロンドンのクラブやゲイカルチャーなど、自身の友人や若い世代の人々の「現在」を写したスナップ写真や、それらの写真を掲載した雑誌によって注目を浴びる。2000年には、ターナー賞を写真家として、そしてイギリス人以外の芸術家として初めて受賞。 彼の目線で切り取られた写真は、ある種のコンテクストを含み、様々な実験的試みがなされる現像過程や、空間的に配置され、額装ではなくピンやテープで留められた展示まで、一貫した制作姿勢を見ることが出来る。一部の展覧会でのシリーズを見た人は、タイポロジー的だとも評している。 約30年間、ティルマンスは「Sliver」シリーズで新しい視覚的想像力に訴える抽象写真作品を制作してきました。それは、写真のプロセスや表現可能性を拡張していく作業です。本書は、その「Sliver」シリーズをまとめた最初の豪華な一冊です。彼は、その作品らを「染み、混ざり物のある、眩しい、不安定な、消耗した、はかない、塗りつけた、揺らめく個体の色」と表現しています。 この書籍では、作品だけでなく、展覧会での展示風景写真も収録されており、例えば、2013年のドイツ・デュッセルドルフのK21でのインスタレーションや、2003年のイギリス・ロンドンのテートブリテン、2009年のヴェネチアビエンナーレ、そして近年の2020年のベルギー・ブリュッセルのWIELSでの展示などがご覧いただけます。芸術理論家のTom Holertによるエッセイでは、この作品が提起する哲学的、美的、物質的な問いについて論じています。また一方で、絵画的なプロセスについても言及しています。そして、ティルマンスと写真エンジニアKlaus Pollmeierの対談では、現像プロセスの中で使用する写真技術の詳細、観察、意図的または非意図的なハプニングについてなど、掘り下げた内容が記録されています。 出版社: Walter Koenig タイプ: ペーパーバック 言語: 英語 ページ数: 416ページ サイズ: 25 x 25 cm 状態: 新刊
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