ジェフ・ウォール (Jeff Wall 1946年 - )カナダ・バンクーバー出身の芸術家。1970年代初頭のバンクーバーのアートシーンにおいても重要な一人とされている。写真作品と美術史研究で知られている。大型の写真作品は、歴史的絵画や自身の記憶をもとに再構築され、緻密な構成と光で、新たな絵画的写真を作り上げる。写真の新たに捉え直し、現代美術の分野での写真の位置付けに貢献した。1964年から1970年にUniversity of British Columbia Courtauld Institute of Artで美術史を学ぶ。1970年から1973年には、Courtauld Insitituteにて学ぶ。その後、いくつかの大学にて教鞭を執る。ダン・グラハム、ロドニー・グラハム、ロイ・アーデンや河原温などに関する著書も刊行している。
2002年ハッセルブラッド賞を受賞。
本書は、2024年1月28日から4月21日まで、スイス・バーゼルのFoundation Beyelerにて開催の展覧会を機に刊行されました。
絵画的な構成で映画のようなシーンを写し、現代写真を美術史のより広範な規範に位置付ける作品。
1970年代以降、カナダの写真家ジェフ・ウォールは、自律的なメディアとしての写真の確立に多大な貢献をしてきました。
彼は「演出された」写真の創始者と考えられており、多くの場合、その作品らは、文学、映画、美術史からインスピレーションを得て、多数の個々のショットから多層的で繊細な方法で構成されています。
また、ウォールは、ドキュメンタリーの写真と「シネマトグラフ」写真では、差別化を図っています。後者は、完成するまでに数ヶ月、場合によっては数年を要しています。彼の現代的な写真は、北斎、マネ、カフカ、エリソンなどの有名な作品を想起させています。
Foundation Beyelerでの大規模な個展となったこの展示では、50点以上の作品が紹介され、ライトボックスに入った象徴的な大判スライド、白黒写真、カラー写真などが含まれています。
最新作では、初期作品と対話し、内容と形式の点で幅広い参照を明らかにしています。この最新作は、この書籍にて初めて紹介されています。
出版社: Hatje Cantz
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
サイズ: 31 x 25 cm
ページ数: 248ページ
状態: 新品
その他: 図版95点
刊行年: 2024年
ISBN: 9783775756303