本書は、2024年4月27日から7月7日に、中国・杭州のX Sign Spaceにて開催の展覧会を機に刊行されました。これは、ロンドンを拠点とするOK-RMのオリバー・ナイト／ローリー・マクグラスとベルリンを拠点とするジェームズ・ラングドンの談話の結果です。
声に出して語られ、熟考され、却下され、一つのアイデアとして、それ自体が作られ作り直されました。素材の仕様を決定するよりも前にテキストとして示され、展覧会という形で実現したことに伴い、それは凝縮され、構造化されていきます。
インダストリアルデザイン作品としての制作交渉は、ページに重みと具体性を与えました。最終段階では、それらは集合的なシンクロニシティの追求となり、技術的なパラメータのシークエンスは、その内容らと調和するようになります。

オリバー・ナイト／ローリー・マクグラスの展覧会及び本書のタイトル「A Meaningful Order」(意味ある秩序)は、328ページにわたり、デザインの分散的な現実の新たな歴史を綴っています。
ここでは、オブジェクトの条件に従いオブジェクトがデザインされ、ビジョン、素材、好奇心によって説明されて描かれていきます。(OK-RMの16年以上にわたる膨大なアーカイブの中から、特別な色彩のリトグラフ技法を用いた作品が選出され展示されました)

これは、学問の枠組みから離れた、献身的な研究と実験の場です。そして、事例、プロトタイプ、モデルを創出します。アルファベット順に並べられた26の章(A-Z)を通して、デザイナーらしい筆致で綴られた談話が展開されます。言葉、演出、物語を巧みに操り、パフォーマティブな遊び心に満ちたものです。デザインの作り手であり思想家でもある編集者たちの現在進行形の談話、建築家/「REAl」のディレクター、ジャック・セルフへのインタビュー形式の長編ディスカッション、リラ・マツモトによる序文が収録されています。

社会的な場において、本は日常的なオブジェクトであると同時に、芸術作品としても捉えられています。形と文脈の相互作用から生まれるデザインされたオブジェクトと、その意味を考察したのです。では、本とは何を成すのでしょうか？なぜそうするのでしょうか？どのようにそうするのか？デザインされたものが生まれる文化や創造する文化は、どのような関係性を秘めているのかについて、新たな考えを提示しています。
透明性を追求しながら、超越性を蔑ろにせずに。

出版社：　　In Other Words
タイプ：　　ペーパーバック
言語：　　　英語
サイズ：　　32 x 22.7 cm
ページ数：　328ページ
状態：　　　新品
その他：　　Limited Edition of 4000 copies
刊行年：　　2025年
ISBN：　　 9781739930998