【Aldo & Hannie van Eyck - Excess of Architecture】(Everything without Contentシリーズ)

本書は、Office Kersten Geers/David van Severenのケルステン・ゲールスとダヴィッド・ファン・セーヴェレンが編集する「Everything without Content」シリーズの一つです。
この巻では、1948年から1997年にアルド&ハニー・ファン・エイクが手がけた24のプロジェクトを収録しています。これらの建築は、メドリシオのThe Academy of Architecture USIの学生によるドローイングとパース、Bas Princenによる写真によって紹介されています。

オランダモダニズムは、1989年に事実上の終焉を迎えたと言えるかもしれない(これは、奇妙なことにヨーロッパの他の都市の終焉と重なる)。その終焉を告げたのは、シンポジウム「Hoe modern is de Nederlandse architectuur? (How modern is Dutch architecture?)」であった。このシンポジウムでは、主要な提唱者であるアルド・ファン・エイクとその信奉者らが、都市の現実にそぐわない抽象的な構成を作り上げ、本来の前衛芸術の解放を乖離させていると避難された。シンポジウムの主催者であるレム・コールハースは、避難の枠組みを「Locking down, identifying, proclaiming grand intentions, being unable or unwilling to leave anything empty—these are all characteristics of Dutch modernism, be it Rietveld, Van Eyck, or Van Velsen.」と説明した。
当時、アルドは70歳を超えており、妻でありパートナーであるハニーと共に建築活動を続けていた。The ESTECは完成したばかり、モルッカのための教会は建設中、Netherlands Court of Auditも完成していませんでした。しかし、これらの晩年の作品は、見過ごされ、良くも悪くもファン・エイクは、オランダ構造主義の父として崇められ、孤児院「子供の家」はあらゆる建築教科書に掲載され、CAMの反対派による、地味なbéton brut (打ち放しコンクリート)における異端児と見做されていました。
普遍的に称賛されているプレイグラウンドや彫刻パビリオンは、一時的な建造物として構想されていたにも関わらず、ファン・エイクの建築は時代遅れとして受け取られ、こうして次第に、作品全体が後期モダニズム(あらゆる欠陥)の代名詞へと零落されていった。
現代社会における新自由主義やポストイデオロギーの時代において、ファン・エイクの社会問題への関心は、ナイーブなポピュリスト的とも言える。「a house is a small city and a city is a big house」という彼の信条は、60年代の平等主義と反権威主義の運動に共鳴する言葉の一つである。
この等式は、アルベルティが提唱した部分と全体の古典的な関係を単純に解釈したというだけでなく、そしてファン・エイクに限ったことでなく、モダニズム全体の革新的な問題であり、新しい生活様式を都市という状況にどのように結びつけるのかという問題を浮き彫りにしている。
今日、私たちが生活し仕事をし、公私の境界のおける新たなパラダイムシフトを経験している中、ファン・エイクは意外な導き手となっている。

出版社:  Walther&Franz Konig
タイプ:  ペーパーバック
言語:   英語
サイズ:  23.5 x 15.9 cm
状態:   新品
ページ数: 160ページ
その他:  カラー図版107点、白黒図版25点
刊行年:  2023年
ISBN:   9783753303710

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