ルイーズ・ブルジョア (Louise Bourgeois 1911 - 2010年)フランス・パリ出身、後にアメリカ国籍を取得。近代・現代美術を代表する重要な彫刻家の一人でもある。最も知られた作品は、ここ日本の東京・六本木にある大きな蜘蛛の彫刻(全長9ｍ、タイトル「Maman」)。パリ・ソルボンヌ大学にて数学・哲学を学んだ後、美術へと転向。1938年にアメリカ・NYへ移住。1955年にアメリカ国籍取得。
美術へと転向したブルジョアは、38年フェルナン・レジェに絵画を学ぶ。1947年より彫刻作品の制作を始め、1949年にはNYにて個展を開催。初期の作品は、トーテムポールのような柱の形状のものが多いが、ブルジョアの作品に決まった形式のようなものはなく自由な発想で作品を展開している。グロテスクにも見える形状のものも少なくないが、自身の幼少期の体験や父親との確執など女性的な心理の繊細な表現が散りばめられた美しい作品が多い。1982年72歳でMOMAにて個展が開催され、1993年にはヴィネチア・ビエンナーレのアメリカ館の展示を行なっている。1999年に高松宮殿下記念世界文化賞彫刻部門を受賞し。90年代以降も勢力的に活動を行なっていた女性彫刻家。

不眠症は、生涯にわたってルイーズ・ブルジョアの夜の供でした。
1994年11月から1995年6月にかけて、彼女は眠れない夜に湧き上がる思考、記憶、そしてイメージを描き留めることに没頭しました。その結果生まれた220点のドローイングは、ブルジョア作品にインスピレーションを与えた衝動、源泉、モチーフの真髄を表現しています。
2001年にDaros and Scaloより初版が刊行された「The Insomnia Drawings」2巻セットが、 The Easton FoudationとHauser & Wirthの協力によって新たに刊行されました。
第1巻では、各ドローイングの両面が95％の縮尺で忠実に再現されています。ブルジョアは表面に主に視覚的なイメージを描き、裏面には詩的な文章、格言、日々の喧騒に関する様々なメモを刻んています。
第2巻には、Marie-Laure BernadacとElisabeth Bronfenによるエッセイに加え、年表と作品リスト、フランス語と英語で書かれたブルジョアの著作の全文が掲載されています。
美しくて不穏で、ユーモラスでありながら情熱的なこれらのドローイングは、この類まれな芸術家の人生と作品を映し出す、他に類を見ない作品群です。＊本書の収益の一部は、The Easton Foudationにより、芸術家の遺産の保存と振興のための継続的な活動に役立てられます。

＊スリップケースには、細かな傷等が入っております。気になる方は、購入をお控え下さいますようお願い申し上げます。

出版社：　 Scalo and The Daros Collection/ The Easton Foudation and Hauser & Wirth Publishers
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　英語、フランス語
サイズ：　　33 x 26 cm
状態：　　　新品
ページ数：　580ページ
その他：　　図版220点、2巻組、スリップケース入り
刊行年：　　2001年
ISBN：　　 9783908247395