ウタ・バース(Uta Barth, 1958年生まれ)ドイツ・ベルリン出身、ロサンゼルス在住、同地を拠点に活動を行なっている写真家です。カリフォルニア大学ロサンゼルス校にて美術の修士号を取得し、1990年から2008年までカリフォルニア大学リバーサイド校にて教鞭をとっています。1990年以降に欧米で注目を浴び、美術館・ギャラリーにて展覧会を多く行なっています。
「『我々はどのようにしてイメージの中の空間を読み取っているのか』『写真はどのようにして壁にかけられたそれ自身として存在するのか』といった、写真が何を示しているのかへの確信的な予想は、実現されないのです。」と語るバース。
花などの単一のモチーフ、壁、窓、絨毯に落ちる影、地平線を眺めるピントがずらされた写真などが美しく静かに描写されたバースの写真作品は、しばしば鑑賞者の習慣的な見方に疑問を投げかけ、何を見ているのかという感覚を作っている知覚を宙づりにしていきます。
本書は、バースの最初期の作品から近作までを総観する作品集になります。300点以上のカラー図版でバースの各作品シリーズを紹介する大変見応えのある一冊となっています。また、ロサンゼルスのHammer MuseumのキュレーターであるRussell Fergusonの書き下ろしテキストの他、多数の批評家、ライターのエッセイを収録しています。
出版社: Gregory R. Miller & Co.
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 384ページ
サイズ: 27.3 ×24.9 cm
状態: 新刊
その他: 図版多数