ブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari, 1907 - 1998)は、デザイン、絵画や彫刻、実験映像、絵本、美術教育など、多岐にわたる分野で活躍したイタリアのアーティスト。イタリア・ミラノで生まれた後、北イタリアの小さなコムーネで育った。1925年18歳の時ミラノへ戻り、イタリアの前衛芸術運動の一つである未来派の活動に参加。1930ー40年代はグラフィックデザイナー、アートディレクターとして雑誌の編集に関わる一方、幼い息子の為に仕掛け絵本を企画デザイン。1950年代からイタリアのダネーゼ社のためのプロダクトを数多くデザインし、その後も家具、照明器具などの工業製品のデザインを数多く残した。1958年、イタリアを訪れていた詩人・美術評論家の瀧口修造と知り合い、1965年に日本で個展を開催。以降しばしば日本を訪れ、日本の伝統的な美意識やデザインに影響を受ける。1967年アメリカ・ハーバード大学へ招かれ、デザインの講義を行い、以後デザイン教育の分野でも多くの著書を残す他、イタリア・ミラノのブレラ美術アカデミーなどで教鞭を執った。晩年はこどものための造形ワークショップ活動に力を注ぎ、イタリア各地、日本を含む国外でもワークショップを行っている。
本書は、2017年の2月〜6月まで、トリノのMuseo Ettore Ficoにて開催の展覧会に合わせて刊行されたものになります。
独創的で多様なムナーリの創作活動を「トータル・アート」として旅する形で構成され、500点以上の図版に加え、Claudio Cerritelliによるエッセイ、ムナーリへの2つのインタビューが収められています。
対象への独自のアプローチ、コミュニケーションの喜び、シンプルでありながら厳密な形、芸術的な習慣への批判、複数の視点から想像力を発揮するためのユーモアなど、ムナーリの多彩な活動の全貌を読み解くボリュームのある一冊となっています。
出版社: Corraini Edizioni
タイプ: ペーパーバック
言語: イタリア語/英語
ページ数: 304ページ
サイズ: 30 x 23.5 cm
状態: 新刊