アグネス・マーティン【The Islands】

アグネス・マーティン(Agnes Martin, 1912 - 2004)カナダに生まれ、その後アメリカに移住。ミニマル・アートの作家として紹介されるアーティストですが、工業的な素材を用いるドナルド・ジャッドやリチャード・セラ等とは異なり、全て手で描かれた細く美しいラインと淡い色彩を特徴としています。
彼女がニューヨークに住んでいた1957年から67年の間に、アド・ラインハートやエルスワース・ケリーの絵画に影響を受け、円や正方形を使用し、左右対称な構成の実験を始めました。
ニューメキシコ州タオスへ移り住んだ1967年以降、絵の中のグリッドはしばしば揺らめく霧を通して見るかのように、繊細なニュアンスを見せるようになります。それらは、淡い色彩によるうっすらと輝いているかのような透明感を感じさせます。
純粋で瞑想的でもある絵画は、マーティン自身の自然への興味(特にニューメキシコ州の砂漠の風景)と、東洋の宗教、特に道教を反映したものと言われています。

本書は、2004年にヨゼフ・アルバース美術館にて行われた展示の際に刊行された展覧会図録になります。この展覧会では、1979年に描かれた「The Island」の12枚の正方形のマーティンの絵画が展示されました。マット・ホワイトの色が正方形の画面に塗られ、水平な線が繊細に鉛筆にて書かれています。計12枚の基本的な手順は同じですが、12枚は同じものではありません。繊細な線の間隔は全て異なっており、この作品で、マーティンは、視覚的な境界の限界に挑戦したといえます。
作品1点1点の図版に加え展示風景、Heinz Liesbrockによるエッセイが含まれています。


出版社:  Josef Albers Museum
タイプ:  ペーパーバック
言語:   英語、ドイツ語
ページ数: 56ページ
サイズ:  29.1 x 23.2 cm
状態:   新刊

販売価格

2,500円(内税)

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