マイク・ケリー (Mike Kelley 1954年 - 2012年)アメリカ・ミシガン州出身の芸術家。ドローイング、絵画、彫刻、パフォーマンス、ビデオアートなど様々なメディアにて作品を制作。若い頃より音楽シーンに傾倒し、Destroy All Monstersというノイズバンドにて活動。その後、ロサンゼルスへ移住し、1978年にThe California Institute of the Artsを卒業。在学中((ジョン・バルデッサリやローリー・アンダーソンらの元で学ぶ))には、詩を使ったプロジェクトシリーズを展開。1987年にロサンゼルスのRosemund Felsen Galleryにて初めて展覧会を開催。1990年代に入ると、ロサンゼルス現代美術館にて開催の「ヘルター・スケルター」展やホイットニー・ビエンナーレなどの参加によって、世界で知られるアーティストとなる。

マイク・ケリーは、1990年代の最も奇妙でそしてすぐに認知できるアートプロジェクトの立案者でした。彼は、視覚芸術に専念していたと同時に、洞察力に富んだ理論家でもあり、自身の作品やその時代の歴史背景について多くの著作を残しました。著作では、1980年代、1990年代、2000年代の美学と犠牲者の文化と抑圧された記憶のシンドローム、それらに対する懸念について書かれています。
本書は、作品と著作を通じて、ケリーの個人的な哲学を評価し、芸術家の人生と作品に対する新たな視点を提示します。美術史家のLaura Lopez Paniaguaは、ケイリーの作品をジョルジュ・バタイユ、ヴァルター・ベンヤミン、ピエール・ブルデュー、ジークムント・フロイト、ジャック・ラカン、モーリス・メルローポンティなどの思想家の理論と対峙させています。Paniaguaの学術的アプローチを通じて、ケイリー作品は唯物論の美学に基づいたスタンスとして浮かびあります。

出版社：　　Serralves/Mousse Publishing
タイプ：　 ペーパーバック
言語：　　　英語
ページ数：　244ページ
サイズ：　　20 x 13 cm
状態：　　　新刊
その他：　　カラー図版34点、白黒図版53点
刊行年：　　2021年
ISBN：　　 9788867494163