ソニア・ドローネー(Sonia Delaunay 1885年 - 1979年)ロシア帝国(現ウクライナ地域)出身の芸術家。サンクトペテルブルグにて芸術教育を受け、ドイツ・カールスルーエの美術学校で学んだ後、フランス・パリへ移住。その後は、パリにて画家とて活躍した。夫は、画家のロバート・ドローネー。芸術運動オルフィスムの作家としてロバートとともに名を挙げられる。
鮮やかな色彩と幾何学を特徴とした作品は、絵画だけでなくテキスタイルや舞台装置、服飾芸術にまで及びます。それらはシュミルタネと呼ばれ、のちにシュミルタニスムとも提唱されている。ここ日本では、1979年に東京国立近代美術館で、ドーロネー展(ロベールとソニア)が開催。
本書は、2024年2月23日から7月7日にアメリカ・ニューヨークのBard Granduate Centerにて開催された展覧会を機に刊行されました。
「この10年間で、最も重要な貢献となるソニア・ドローネーの研究」と評される本書は、この先駆的な前衛芸術家でありデザイナーであり起業家のドローネーの研究に新たな基準を齎しました。
従来の年代順での紹介を避け、画期家的な研究で時代を越えた作品をさまざまな媒体で統合し、より分かりやすく紹介するこの書籍は、ドローネーの生来の多才さと、独自の光と色彩の言語を使用して物質的な制限を用いずに創作する意欲を示します。
テキスタイル、ファッション、インテリア、ブックアートなど26の章にわたり、国際的な一流の学者が彼女の自己PRの戦略、起業、遺産の構築への取り組み、協力者の広大なネットワークに対しても新たな洞察を記述しています。
映画、モザイク、タペストリー、インテリアデザインなど、これまでに十分に調査されていなかった資料を含むこれらの詳細な調査は、技術の進歩と職人技術の美しさを活用し、芸術と生活を結びつけるドローネーの生涯にわたる実践を包括的な視点で紹介しています。
最後の付録として、ドローネーのアトリエの最後の一人であるパトリック・レイノーによるエピローグというユニークな個人的なメモが収録されています。これは、ドローネーの人生の終盤に芸術家としての実践に向けたの感動的な直接的な記述です。
書籍デザインは、イルマ・ブームが手掛け、ソニア・ドローネー独自のレイアウトやタイポグラフィへのアプローチを取り入れ、過去と現在を結びつけ、それ自体が芸術作品となる書籍を生み出しています。
出版社: BGC/Yale University Press
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 540ページ
サイズ: 26.6 x 26.6 cm
状態: 新品
その他: カラー図版375点、白黒図版150点
刊行年: 2024年
ISBN: 9780300275766