松谷武判(Takesada Matsutani 1937年 - )日本・大阪出身の芸術家。具体美術協会の会員。ボンドを使用したレリーフ状の作品や、ボンドに鉛筆の黒鉛を重ねた作品などを制作。またインスタレーションやパフォーマンスなども行う。
1950年代後半、古典的な日本画とシュールレアリストの影響を組み合わせ、抽象表現ではなく新たな具体の表現を制作し始めた。1963年に具体美術協会の創設者である吉原治良に見出される。吉原氏はボンドを使用した独自の方法で得られた、表面が大きな水疱で覆われた松谷氏の作品に魅了されました。そして、将来の作品の基礎となる有機物との対話を開始。1966年の渡仏後は、神道と仏教の影響を受けた精神的なアプローチを再発見した。1977年、幅広の紙片、黒鉛、墨を使用した「ストリームズ」シリーズを開始。2015年になり初めて、色彩が作品で再び重要な役割を担い、珍しいトンド形式を採用。
大阪市立工芸高校にて日本画を学ぶ。結核にかかり8年間の闘病生活を送る。2017年には、第57回ヴェネチア・ビエンナーレに参加。2019年にフランス・パリのポンピドゥセンターにて展覧会を開催。
本書は、2019年6月26日から9月23日にフランス・パリのポンピドゥセンターにて開催された展覧会を機に刊行されました。この大規模な展覧会では、1958年から2019年までの作品が展示されました。
ポンピドゥーセンターのBernard Blistène館長とSerge Lasvignes会長の序文で始まる本書には、同館のチーフキュレーターChristine Macelによるエッセイで続きます。2014年から、芸術家アーカイブに携わってきたValérie Douniauxは、ストリームワークスを概観します。作家のYves Peyréは、日本の伝統との関係において、芸術家の作品を詩的に表現しています。最後に国立国際美術館の山梨俊夫館長が、松谷作品の主要なテーマに焦点を当てたエッセイを寄稿しています。
出版社: Centre Pompidou/Hauser & Wirth Publishers
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 236ページ
サイズ: 31.8 x 23.8 cm
状態: 新品
その他: カラー図版123点、白黒図版102点
刊行年: 2019年
ISBN: 9783906915357