フィンセント・ファン・ゴッホ（Vincent van Gogh, 1853 - 90）オランダ出身のポスト印象派を代表する画家。オランダ南部のズンデルトで牧師の家庭に生まれます。画商として働いたのち、各地で色々な職を経て聖職者を目指すようになります。しかし自身の熱意と聖職者の勉強との乖離を感じて挫折、1880年に画家を志し絵の勉強を始めた。パリに移り住んだ1885年ごろから、大胆な筆のタッチによる描写と表現主義的な色彩による作風を追求し、1888年からは、南仏のアルルに移りゴーギャンとの共同生活をする。この時期には、アルルの跳ね橋、ひまわり、種を蒔く人など代表作を製作しています。しかし、画家としての経済的な成功は得られず、ゴーギャンとの関係の悪化などから、次第に精神を病み、病院や診療所に入所し、狂気と戦いながらも独自の絵画作品を制作し続けた。ゴッホの死後、作品の評価が高まり、後のフォービスムやドイツ表現主義など20世紀の美術の大きな影響と残した。

本書は、2024年9月14日から2025年1月19日にイギリス・ロンドンのThe National Galleryにて開催された展覧会を機に刊行されました。
1890年に亡くなるまでの数年間は、ゴッホにとって極めて重要な時期でした。南フランスでの活動を行い、キャリアを前進させる新たな作品の創作に情熱を傾けていました。周囲の自然環境、文学作品の中で出会う詩人や恋人たち、そして彼が描いた個々のモデルたちから着想を得た構図を描き始めました。
想像力豊かな変容の過程は、これまで探究されてきませんでしたが、本書では、この多くの人々に愛される画家の人生について、重要な新たな洞察を提示する機会となっています。
書籍内には、野心的なキャンバス作品や紙の作品が数多く掲載されています。作品展示における画家の革新的なアプローチや、登場人物、そして構図にインスピレーションを与えた多様な文学作品といったテーマに関する新たな研究成果が発表されています。これらのテーマは、著名な画家にも関わらずあまり取り上げられてきませんでした。ゴッホの傑出した作品群に対する、学術的そして一般の解釈を広げるものとなる内容となっています。

出版社：　　National Gallery London
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　フランス語
ページ数：　ページ
サイズ：　　28 x 25 cm
状態：　　　新刊
その他：　　カラー図版180点
刊行年：　　2024年
ISBN：　　 9781857097016