アンゼルム・キーファー【Early Works】

アンゼルム・キーファー(Anselm Kiefer 1945年 - )ドイツ・ドナウエッシンゲン出身の芸術家。同国の新表現主義を代表する現代アーティストの一人でもある。歴史的な主題と厚く盛り上げひび割れた絵具、乾燥した植物や鉛・針金などの作品で知られ、また絵画、彫刻、インスタレーションなど多様な形態を取る壮大なスケールである。歴史的主題には、古代ギリシア・ローマの歴史からインゲボルグ・バッハマンやパウル・ツェランの詩、新約聖書から神話までを隠喩が挙げられ、それらが再構築されていく。デュッセルドルフ芸術アカデミーにて、ボイスに師事し、日用品を用いた手法に影響を受ける。その後、1970年中頃から1980年に起こった現代絵画の動向であるニュー・ペインティングの画家として脚光を浴びる。作品は、世界の主要な美術館に収蔵されている。

本書は、2025年2月14日から6月15日まで、イギリス・オックスフォードのAshmolean Museumにて開催の展覧会を機に刊行されました。
Hall Art Collectionに所蔵されている1969年から1982年にかけて制作された絵画、ドローイング、写真そしてアーティストブックに焦点を当てています。この書籍は、キーファーの初期の活動を包括的に紹介する英国初の刊行物でもあります。
作品の特徴的なテーマ、主題そしてスタイルを紹介し、今日最もよく知られている大規模なインスタレーション作品に、より親密で補完的な文脈を提供します。初期作品に加えて、キーファー自ら選んだ3点の作品が掲載されています。この作品は、キーファー自身のコレクションとホワイトキューブものです。
また、ドイツ、オーストリア、ベルギー、イギリス、アメリカの美術史家、芸術家、学芸員そしてキーファー美術の専門家が、各年代順にまとめられた46のオリジナルのテキストを寄稿しています。Hall Art foundationのStephanie Bironが編集した巻末の図解年表では、キーファーの初期の活動と人生を概観し、作品の文脈を添えています。
本書は、1969年から1970年に制作された象徴的なシリーズ「Occupations」と「Heroische Sinnbilder」シリーズから始まり、これらの作品をキーファー自身が最初の作品と見なしています。
戦後ドイツの芸術家として、この国の苦難に満ちた過去とアイデンティティに正面から向き合った最初の世代の芸術家の一人でもあるキーファー。ドイツの社会政治史だけでなく、文学、そして自身の生活への複雑な言及に満ちた初期作品は、ユニークな図像性があり、偉大な芸術の古典的な概念と、具象的な芸術の物質性に対する独特の理解を結びつけています。
水彩画に描かれた風景画は、歴史的な意味を帯び、絵画に書かれた手書きのテキストは、ほとんどのドイツ人が知っている詩と密接に結びついています。モチーフたシンボルは、ナチズムのイデオロギーと集団的な罪悪感を示しています。

出版社:  Ashmolean Museum
タイプ:  ペーパーバック
言語:   英語
ページ数: 224ページ
サイズ:  28 x 22 cm
状態:   新刊
その他:  カラー図版150点、白黒図版4点
刊行年:  2009年
ISBN:   9781910807644

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5,720円(内税)

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